世田谷区O邸の椅子の張替えのご紹介です。
とても素敵なダイニングチェアですが、座面がかなり傷んでおりました。クッションもかなりへたっているだけでなく、ウェビングテープもゆるゆるでしたのでこれらを一気に解消します。
傷み原因は経年だけでなく、このお部屋の雰囲気にとても良く合うゴージャス感漂う猫ちゃんの仕業だそうです。
ただ、椅子は張り替えて補修をすれば綺麗に生まれ変わりまた何年も使っていくことが出来るのです。座面の硬さも調整できるのでデザインを含めて貴方好みに仕上げていけばより愛着も湧いてきます。
今回はあまり以前のイメージを変えたくないとのことでしたのでなるべく近い雰囲気の生地を選びました。生地のもよるのですが、一般的には前に張ってあったものと全く同じ生地というのは困難な場合が多いです。生地は常に新作と廃版が繰り返されています。
今回選んだのはフランスで100年以上の歴史を誇るルリエーブル(LELIEVRE)の生地です。椅子、格式高いお部屋の雰囲気にとても良くマッチしています。
張替え前は淵にトリムを巻いていましたが、猫ちゃん対策としてパイピング仕上げのほうがベターと判断しました。
Oお様のご希望で張りのある少し硬めの仕上げにしました。木枠にモモが当たる感じも解消され、長くお使い頂けるかと思います。
使い捨てが主流の今の世の中ですが、今回のパンデミックのようなことが起こると様々な価値観もより変化していくのではないでしょうか?サステイナビリティが問われる世の中に変化しつつありましが、住環境も同様です。単に物を大切にしていくというだけでなく、そこに関わる人々の技術や歴史というものも継承していくこともとても大事なことです。