先日アンティーク家具の修復講座に参加しました。場所は目黒通りに面しているアンティークショップGEOGRAPHICAさんで、講師はそちらで生産技術部長をされている蜷川浩史先生です。蜷川先生はアンティーク家具の買い付けも担当しており、イギリスでアンティーク家具修復の国家資格も取得されている方です。以前にも何度か家具の歴史等の講座を受けておりインテリアに携わる者としては大変勉強になります。当店内でもジェオグラフィカさんの家具はいくつか使っていますし蜷川先生の知識と情熱、家具に対する考え方を身近で感じてきましたので自信を持っておすすめできるショップです。
講座の主催は石澤季里さんが代表を務めるカルチャーサロン「プティ・セナクル」です。石澤季里さんは数々の著書やメディアでの執筆等でご活躍されており、特にフランスのスペシャリストです。プティ・セナクルではアンティークやヨーロッパの文化を中心とした講座が沢山用意されており学ぶことができます。実は来年の一月には当店でも円谷八千代先生を講師にお迎えし、講座を開催する予定です。
さて修復のほうですが、当日は木片にわざといろんな傷やへこみを作りその傷の度合いによって違う修復の方法を教えて頂き練習しました。修復と言ってもリペアではなくリストアなのです。常に元に戻せる状態を保ちながら直していくんですね。そうすることにより直しながら何十年も同じ家具を使っていくことができるのです。効率の良い化学的な塗料等で直してしまうとその時点でその家具の寿命が終わってしまい傷が付いたり壊れたりしたらあとは捨てるだけになってしまいます。
講座から帰って早速少々無謀ではありますが、お店のテーブルの修復にチャレンジしてみました!う~ん、イマイチですね。そりゃそうです、修行が全然足りませんから。色合わせが非常に難しいですね。
ですが、実際にやってみることにより家具に手を加える抵抗感というものが少なくなった気がします。いきなり紙やすりで家具をこすったり色を塗ったりとんでもないと思っていましたから。逆に自分でやることにより愛着が湧くことにもなりますしどうしてもひどくなった時は蜷川先生率いるGEOGRAPHICAの熟練修復スタッフの面々に直してもらえばいいや!と気楽に考えております。やはり購入後のことまで安心できるというのは良いですね。