2015年がスタートしました!明けましておめでとうございます。本年もデコラドールをどうぞよろしくお願いいたします。
新年に相応しい千葉県佐倉市Y邸のご紹介です。閑静な住宅街にあり、Y様ご夫妻のお人柄が表れている温かみのあるとても素敵な邸宅でした。お部屋には素敵な絵や小物の数々が飾られており、インテリアを大切にされているY様のセンスの良さが分かります。Y様はモリスの生地をご希望されており、有難いことに当店をお探し下さいました!(^^)! 本当に今はインターネットという便利なツールのお蔭で様々な地域からお客様がお越し下さるので嬉しい限りです!
Y様がお選びになられた生地はウィリアム・モリスの人気柄「Kelmscott Tree」と「Strawberry Thief」です。
お庭に面した窓には「Kelmscott Tree」でカーテンスタイル、出窓には「Strawberry Thief」でシェードという素敵な組み合わせ。こちらのお庭には毎日いろいろな種類の小鳥たちが遊びに来ます。Y様が投げた餌をフライングキャッチして食べるほど慣れているのには驚きました!そんな可愛い小鳥たちをインテリアにも取り入れました。
「Kelmscott Tree」で作るドレープカーテンには上部に上飾り=フラットバランスを付けました。縫製工場で柄の取り方を苦心してくれたお蔭で木の上部と丁度良い位置に小鳥がきています♪ バランスの裾には茶色のブレード。こちらももちろんイギリス製。
こちらのタイバックはリバーシブル! 写真を撮り忘れてしまったのですが、表はブラウンで裏はカーテンの柄「Kelmscott Tree」になっています。気分によってタイバックを替えるのも楽しいですよね。
出窓は「Strawberry Thief」、可愛らしいいちご泥棒の生地のシェードです。光を受けると柄が幻想的に浮かび上がり、とても美しい生地です!奥様が飾られた壁面のアレンジメントにもぴったり合っていました!
今回使用した生地のひと口メモ。
William Morrisウィリアム・モリス(1834-1896)は、イギリスを代表する思想家、詩人であり、デザイナーでもあります。19世紀、イギリスの産業革命により安価で粗悪な商品が大量生産される中、モリスは手仕事による美しさと労働の喜びとやりがいを回帰させ、生活の中に芸術を供給するため立ち上がります。これが「アーツアンドクラフツ運動」へと発展し、世界に大きな影響を与えました。
自然をこよなく愛したモリスのデザインは、150年以上経ったいまでも世界中の多くの人々に愛されて続けています。
その中でも最も人気が高くイギリス本国でも日本でもトップセラーの「Kelmscott Tree ケルムスコットツリー」。モリスの夏の別荘の寝室のカーテンからイメージされて生まれたデザインです。もともとは1891年にメイ・モリスと、リリー・イェイツ、エレン・ライトという「モリス商会」の女性たちが参加して手刺繍されたそうです。おそらくモリスの誕生日祝いに作られたもので、完成に3ヶ月を要したと言われています。そのカーテンを基にした鳥と花々に囲まれた大きな木のデザインは、現在のMorris & Co.が手描きで起こして復刻させたものです。
そして「Strawberry Thief いちご泥棒」。ウィリアム・モリスの数多いデザインの中でも、ひときわ不動の人気を誇るデザインのひとつがこの「いちご泥棒」です。 モリスは庭で育てていたいちごを食いしん坊の小鳥たちに食べられてしまいます。園芸家たちの日常の暮らしの中にある小さな悩みからもインスピレーションを得てデザインしています。
いちご泥棒の生地は、インディゴ抜染技法で制作されています。まずインディゴに染めた生地のデザイン部分の色を抜き、さらに同じ工程を今度は赤、緑、黄色でプリントするという非常に高度なプリント技法でした。その結果生み出された色はとても豊かで生き生きとしていましたが、プリント工程全体の完了には数日を要したと言われています。このアイコニックなデザインは、オリジナルのハンドプリントの雰囲気を残した微妙な質感のコットン100%のファブリックとして、2011年、モリス商会創設150周年記念Morris Archive Collection において再生産、復刻されました。
他にもモリスデザインの美しい生地が沢山沢山あります!
是非一度デコラドールにご来店いただきモリスの世界をご覧ください。