2013年のNHK大河ドラマ「八重の桜」がついに終わってしまいましたね。とても良いドラマだったと思います!毎年見ている大河ドラマですが、今年は番組制作にも携わらせて頂いたためにいつもとは違う目線で見ることとなりました。裏側を見ることで勉強になることも多く、又ドラマ制作の大変さを実感できとても良い経験になりました。今回ドラマでは、全35窓約60セットのカーテンやレースを納めさせて頂きました。
既に以前少しお見せしましたが、番組が終わった今、もう少しお見せしたいと思います。
先ずは以前もご紹介しました大阪城です。王政復古の大号令後徳川慶喜が大阪城へ退去した際に初めて登場しました。イギリスのとても風合の良い生地だけに他の多くの場面でも使われていました。
やはりカーテンだけに後半の明治になってからのほうが登場回数は多くなりますね。次は岩倉具視邸です。一際目立つ赤いカーテンとバランスがなんとなく権力の象徴のようなイメージ効果をもたらすのかもしれません。
このようなバランス(上飾り)の製作の裏側をほんの一部ご紹介しますが全て手書きのデザインから始まるのです。それを縫製側と打合せをしながら一つ一つ作っていきます。
縫製の技術やスキルが必要になってきますので縫製工場とはコミュニケーションと信頼関係がとても大事になってきます。
次は大山巌邸です。後半の後半くらいに多く登場した部屋です。
八重も参加した大山の妻である鹿鳴館の華、会津の捨松による赤十字の講習会が開かれていたのもここですね。山川健次郎もここで大山と激論を交わしていました。
ここではトリムをつけた箱ヒダのバランスを用いました。ミリ単位でヒダの大きさなどを指定して製作していきます。
このようなバランスは何もドラマだからというわけではなく、一般の家庭でも比較的容易に取り付け・使用することができるのです。デザイン次第でクラシカルだけでなくモダンなインテリアでも可能なんです。窓を豪華にするだけでなく大きくも見せるのです。
カーテンの生地は時代背景などを考慮し、華美なものだけでなくあえて地味な生地まで様々なものをご提案し選んで頂きました。中には椅子の張地をカーテンに仕立てたものもあります。それら生地を揃え先方のイメージと合致するものをご提案するのがまさに私達の仕事なのです。双方でこれだ!となった時は非常に嬉しいですね。
他にも新島襄・八重の邸宅のカーテンも製作し、写真ももっと沢山ご紹介したいのですが、色々と難しい問題もあるので控えたいと思います。ご興味と機会があればDVDなどで確認して頂きたいと思います。
ですがその前に!2014年1月2日(木) 午後4:00〜5:50 及び3日(金) 午後4:00〜6:00の二日間(前後半)に渡って「八重の桜 総集編」がNHK総合で放送されます。
既にドラマを見た方、見始めたけど続かなかった方、全く見てなかった方も含めて是非ご覧ください!
そして明日はいよいよ大晦日、今年は八重を演じた綾瀬はるかさんが司会ですね。それでは皆様、良いお年をお迎え下さい!!
デコラドールは新年1月5日(日)より通常営業致します。