LIXILグループから発売された「カーテンレール付窓枠」だそうです。最初見たときは目を疑いました。日本のインテリアの限界を感じる商品でとても残念に思いました。LIXILグループには国内の老舗カーテンメーカーが入っているにも関わらずこのような商品が登場してくることが残念ですね。
売り文句として、窓枠にカーテンレールを一体化することで、カーテンレールの工事を不要にし、下地入れ・位置決めなど取付けの手間を削減する新商材とのことです。でもよく考えてみてください、これらの理由は全て建築・設計側、販売側の発想と都合なのです。そこに住む側の希望や住み心地、おしゃれなインテリアという要素がまるで含まれていないのがお分かりいただけるのではないでしょうか?
このような窓枠は”とりあえずレールが付いてればいいでしょ?”的な感覚で作られています。実際にはカーテンしか付けられなくなってしまいます。シェードやブラインドも使えませんしおしゃれな装飾レールも使えません。
本来であれば建築・設計側とインテリア側が早い段階から協業して施主である消費者の皆様の家創りのためにベストを尽くしていかなければならないと思っています。でも残念ながら今の住宅産業は建築・設計側、販売側が全ての主導権を握り、住み心地を左右するインテリアは後回しにされてしまうのです。それによって施主側が受けるデメリットも多々あるのですがなかなかそのことに気付いて頂けるだけの情報が出回っていません。
一番大切な施主様の家、ご購入者様の家・マンションをより理想的なものにするためにはインテリア側がより一層情報発信をし消費者の皆様にそのことに気付いてもらえるようにしなければなかなか現状は変わりません。
街づくりにも同じことが言えるのではないでしょうか?。今でこそやっと見直され始めていますが、建築優先で行ってきたことにより日本橋の上に平気で高速道路を作り、またそのことに何の疑問を持たなくなった人も多いのが現状です。住環境への”美の追求”というものは欧米に比べて日本は圧倒的に遅れていますがそろそろ日本でも開花しても良い分野ではないでしょうか?